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意外と知られていない株主優待のリスク

株主優待は企業から株主へのサービスの一種であり、近年では株主優待の制度を導入する企業が増えています。
株式の優待の内容は様々ですが、企業が販売する商品の詰め合わせや、企業の店舗で利用できる優待券が贈呈されることが多く、さらに企業が行う事業とは直接関係のないお米やクオカードがもらえる場合などもあるようです。
近年では株主優待の獲得を目当てに、株式を購入する投資家が増えています。
企業各社が行う株主優待の内容については、証券会社のホームページなどで確認してみてください。

株式の購入とは企業に対する出資であり、出資の見返りは本来は配当により投資家に還元されることになります。
ただし日本の企業の場合には海外の企業よりも配当を少額に抑える傾向が強く、さらに配当には税金がかかり20%程度が控除されてしまうため、配当とは別に株主へのサービスとして優待を贈呈する企業が多いのです。
株主優待は日本に特有の制度であり、海外の企業ではほとんど行われていません。

株主優待は株主にとってお得で嬉しいサービスですが、優待を重視した投資には注意が必要です。
配当金については取締役会または株主総会の決議が必要ですが、株主優待は企業がいつでも自由にその内容を変更することができます。
株主優待が充実しているからといって株式を購入すると、その後企業の都合で内容が変更されたり、株主優待そのものがなくなってしまう可能性があるのです。
実際にこれまでに様々な企業が、企業の都合による株主優待の改悪や廃止などを行っています。

近年ではファミリーレストランを経営する企業が株主優待を大きく拡充して話題となっていますが、一方では優待による負担が大きすぎて利益を圧迫していると考える株主も増えています。
今後についてはくれぐれも注意が必要だといえるでしょう。
さらに東証一部上場を目指す企業が新規株主を集めるために、株主優待を新設するケースなども多いようです。
優待の新設は短期間で一定数の株主を集めることが目的であるため、東証一部上場という目標を達成した後は優待改悪や優待廃止のリスクが高くなります。

権利落ち日に株価が大きく下落、そこから中長期保有へ

さらに株主優待の人気銘柄には、権利落ち日に株価が下落しやすいという特徴があります。
株主優待は権利取得日の時点で証券を保有する株主に贈呈されるため、権利取得日の直前に株式を購入して、権利落ち日に株式を売却する投資家が多いのです。
例えば1株あたり20円の配当と30円相当の優待がもらえる銘柄では、権利落ち日には約50円の株価の下落が発生します。
ただし実際には直前に買って直後に売る投資家の影響で、それ以上に株価が下落するケースが多いようです。
株主優待銘柄を中期・長期で保有したい場合には、このような特徴を上手に活用しましょう。

権利取得日の直前になると購入を希望する投資家が増加するため、株主優待銘柄の株価は上昇しやすくなります。
この時に買ってしまうとその後は株価が下落して、いわゆる高値掴みで損をしてしまう可能性が高くなりますので、権利取得日直前の購入にはくれぐれも注意が必要をしてください。
初心者の場合には権利落ち日を通過して、株価が下げ止まったことを確認してから購入するのが安全で確実です。

資金に余裕がある投資家の場合は、株主優待銘柄を複数単位で購入するという方法もあります。
多くの企業では最少の取引単位となる100株を持つ株主に、株主優待を贈呈しています。
すでに100株を保有している人は、権利落ち後に株価が大きく下落したら、さらに100株を買い足してみましょう。
次の権利取得日の直前には、買値よりも値上がりしている可能性が高くなります。
株主優待の権利取得日は半年または1年に一度やって来ますので、直前になったら権利獲得に必要な100株を残して、残りの100株を売却すればOKです。
この方法を活用すれば短期保有による値上がり益と、中期・長期保有による株主優待の、両方のメリットを享受することができます。